moi moi moi !!

愛猫モイ(mix 2015.4.8~ ♂去勢済)が消化器型リンパ腫と診断されたのは2017年が始まったばかりの冬、1歳9ヶ月の時でした。その日から一変したモイとの生活、闘病と友情の日々。

2017年10月

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2週続けて台風一過の通院となった月曜日。気持ちよく晴れているけどまだ少し風が強い。どうやら台風の影響というより木枯らし一号が吹いたからのようだ。この一週間で街道沿いの並木の紅葉が始まったようでこれからの季節が楽しみだ。四季を感じることができるのはモイが生きている証。
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この一週間どんどん食欲が増してきたモイ。今日の診察室での体重は5.68kg。1月の退院後では最も重くなった。

【超音波検査】
エコーで見る腎臓は今日も綺麗。腸管にある病巣もなかなか探せないほどになっていて、先生から「今日はいいのかもしれないです(笑)」と、うれしい言葉。調子がいい時ほどエコーを見る時間が長くなる。ここ最近は腎臓も腸も見方がルーチン化していて4分足らずで終わっていたけど、今日は7分以上は丁寧に見ていた。結局、まだ黒い影らしきものが少しだけあったのだけれど、「いつもより分かりづらくなってますので順調に制御できている状態です」とのこと。

【血液検査】
  • BUN(尿素窒素)  40.5(前回 29.3)
  • CRE(クレアチニン)  2.4(前回   2.2)
腎臓の値がまた上昇しだした。皮下輸液も毎日120mlしているし、腎臓用の療養食をメインにはしているが、おやつ(焼かつおやドライささみ)をあげすぎたせいだろうか。引き続き注意しなくては。
  • WBC(白血球総数)6500(前回 8400)
  • 分葉好中球     4095(前回 5628)
  • リンパ球      1950(前回 2268)
白血球は少なくなったが一応基準値内ということで、2週に1度自宅投与している抗がん剤クロラムブシル3錠をもらってきた。 

今日は待ち時間も比較的短く、それでも病院滞在時間は1時間にはなるのだけれど、明るいうちに帰ってこれた。モイも元気で帰り道はずっと「ミャーミャー」と愚痴っぽく鳴きながらも車窓を楽しんでいた。

このあと夜になったらクロラムブシルを飲んでもらうことになる。その後の経過観察も含め明日までは緊張感が続く。

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お兄ちゃん、今日は早かったねえ。

関東を直撃した台風21号の影響で自宅付近は未明から朝にかけ停電。ふと病院は大丈夫だろうかと心配になった。今日は2週間培養したモイのリンパ球を戻す予定日。培養の仕組みは分からないが、きっと冷やしたりなんだで間接的にでも電気は必要だろう。まあ、もしもの時は医療機関なので無停電装置が働いているだろうけれど。
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通院に使ういつもの並木道は小枝、ところにより中枝くらいが散乱していて、たまに車がコツっという音を立てる。台風一過で日差しだけは眩しいくらいの快晴だけれど、まだ風が強く木の葉舞う車窓を眺めながらのドライブとなった。
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今日は血液検査はなし。体重は5.48kg

ひとつ前の記事で書いたクロラムブシル投与から3日後くらいに嘔吐する検証データを先生に見せた。「比較的に副作用の少ないクロラムブシルですが、まとめて3錠飲んでいるので、他の抗がん剤と同様、3日4日後に起きる消化器毒性、骨髄抑制などの副作用が出ているのでしょうね。そのことで大きな問題が起きなければ、抗がん効果とのバランスを見ながら治療を続けていくということになります」と。

【超音波検査】
先週の経過がよかったので淡い期待をしたけれど、やっぱり今日も黒い影が腸の同じところにあった。うーん、なんでこの最後の少しがなくなってくれないんだろう?
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独自に作っている病巣の面積グラフ。5月以降ずっと地を這う折れ線

リンパ球を戻すためモイを預け、いつもの街で待機。いつも停めているスーパーの立体駐車場がここのところ混んでるなあ。スロープの途中で今日初冠雪だった富士山が見えた。街に出るとまだまだ風が強く体が飛ばされそうなくらいの強風がゴーっと音を立てていた。ドコモショップの店頭にいたAIロボットが風に話しかけるほどに。

【免疫細胞療法】
夕方モイを迎えに行く。今回9回目のリンパ球は2億3千万個に増えていたそうだ。2回目の時と同じ数だ。最近3億を超えることも多かったのでちょっと物足りない。それでも「1億個ほどに増やすのが目標です」と当初言われていたので順調な方だろう。

リンパ球を戻す時は鎮静剤は使っておらず、威嚇するモイをおさえ点滴用のカテーテルを抜き差しし、数時間病院のケージの中で過ごしている。迎えに行った時は少し疲れた顔のモイ。
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帰路もご覧の通り。妻の腕枕でちょっとお疲れ。こんな表情でも隣車線を並走するドライバー(今日はガソリンを入れた男子大学生や買い物帰りらしき主婦)を笑顔にさせるモイ。モイは今日も地球に貢献している。

なかなか拮抗した状態から抜け出せないが、あせらず慎重にこの闘病生活を継続していくことになりそうだ。

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帰宅時のお約束、ウニのキャリーケースチェックが続く限り。
 

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ここのところ隔週で月曜日に抗がん剤クロラムブシルを自宅で投与しているモイ。今日はその副作用なのか3回ほど吐いた。そういえば2週間前の投与時もその3日後の木曜日の昼間だけ調子を崩し2回吐いた。先生にそのことを確認した際は「副作用であればしばらく断続的に続くと思うのですが、半日だけ調子が悪かったということは抗がん剤の影響とは考えづらいですかねえ」とのことだった。が、今日も木曜日だ。最近は普段が元気なだけに調子を崩した時がより分かりやすく浮き彫りになる。クロラムブシルは比較的マイルドな抗がん剤と言われているだけあって、投与した日の夜に少し大人しくなる程度で目立った副作用はないと思っていたが、ひょっとして…と思い、過去のクロラムブシル投与後の記録を嘔吐にフォーカスして辿ってみた。以下がそのデータ。

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5112時】2mg×3.5Tを病院で投与

 → 21h/34h後に嘔吐

(※57h/59h/60h/61h/64h後も吐いたがこの時は直前に飲んだ抗生剤が合わなかったことが原因と思われる)


72412時】2mg×3.5Tを病院で投与

 → 23h/80h後に嘔吐


81423時~16112mg×3.5T投与を4回に分け自宅で投与

 → 最初の投与から18h/58h/75h後に嘔吐


9420時】2mg×3Tを自宅投与

 → 71h/86h後に嘔吐


91819時】2mg×3Tを自宅投与

 → 88h後に嘔吐


10218時】2mg×3Tを自宅投与

 → 58h/70h後に嘔吐


101618時】2mg×3Tを自宅投与

 → 55h/64h/72h後に嘔吐

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 こうやってみると抗がん剤投与後、50時間から80時間のあいだに嘔吐が多いことが分かる。やはり3日後くらいにクロラムブシルの副作用で調子を崩していると言えるのではないだろうか。 

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自動制御されている車のエアコンが温風を吹き出す季節になった。モイ47回目の通院。東京は連日の雨で師走並みの肌寒さ。でもモイはこの一週間なんだか元気がよく、ウニと鼻息を荒くしながら追いかけっこをしているシーンをよく見かけるようになった。
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このところ病院は少し混んでいて先週ほどではないが今日も1時間待ち。午前の診察時間のなるべく最後の方に行っているが、それでも後から来る人もいて、なぜかその人達に順番を抜かされ、昼休みに食い込んだ午前の最後に回されているようだ。体重測定、血液検査、超音波検査、それらの結果を受けての処置、と毎回丁寧に診察してもらっているからだと思う。
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【超音波検査】
今日も腎臓は左右とも綺麗。腸の影もさらに薄く見え、クールな先生から久しぶりに笑みがこぼれた。「調子がよさそうですね。少なくとも進行している感じはないですね。」と。文章だと伝わりづらいかもしれないけれど、こういうやりとりから生まれる安堵感たるや。

【血液検査】
  • BUN(尿素窒素)  29.3(前回 24.6)
  • CRE(クレアチニン)  2.2(前回   1.9)
腎臓の値はまた少し上昇してしまったが、長い目で見ると過去の変動の範囲内という見解。
  • WBC(白血球総数)8400(前回 4400)
  • 分葉好中球     5628(前回 2600)
  • リンパ球      2268(前回 1400)
白血球はだいぶ増えていた。抗がん剤投与にも問題はないということで予定通り自宅投与用のクロラムブシル3錠を処方してもらった。
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帰宅後、15時半から絶食、17時半に制吐剤セレニアを挟んだ輸液、18時半過ぎにクロラムブシルを3錠経口投与(1錠ずつ立て続けに3回。そのうち2回は一度吐き出されてしまったのでドキドキしたがなんとか成功)。先ほど19時半に餌を解禁しドライをひと口食べた。2~3時間経てば抗がん剤が胃から腸へ降りていくであろう。それまで吐かないでねえ。それを見届けるまでが抗がん剤投与日の任務。あと1時間だあ。

今日のエコーを見た時の先生の笑顔も、白血球の値も、その後クロラムブシルを投与したことも含め、あの一度寛解した7月31日の前週7月24日の状況に似ている。 これがもしデジャヴなら来週まで覚めないでほしい。そして来週の診察で再寛解となればこんなにうれしいループはない。ただそんなに都合よくはいかないだろう。そんなつもりでいよう。少しも油断することなく過ごす日々には変わりがない。
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入院し、初めて抗がん剤を投与し、インスタグラムでフォロワーの皆さんに告白したあの日から9ヶ月が過ぎた今日の記録でした。

ひと月ほど前にもここでも軽く触れたことがある猫の炎症性腸疾患(IDB)について、詳しくまとめられたサイトがあったのでメモとしてここからもリンクしておきます。
猫のIBD
すごく専門的なので獣医師の方が書かれたのかなと思ったら愛猫を亡くされた一般の方が作られたそう。例えば食事療法のページだけでもとても詳しく参考になる。愛猫を思う熱量が伝わってきます。

嘔吐や下痢、食欲不振、体重減などが気になる猫と暮らす方は一読されるとよいかもしれません。
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モイですが、先週は便の状態がよかったのに、今週また少し軟らかい部分が混じるようになってきて、今朝は半分くらいが軟らかかった。お尻の毛も少し汚れた。食事などに大きな変化はないはずなのに嘔吐も含めなかなか落ち着いてくれない。

IBDが悪化し消化器型リンパ腫になることがあるらしいことは前にも紹介しましたが、その逆、リンパ腫のがん細胞がなくなって腸の炎症だけが残る可能性もあるのかなあという素朴な疑問はこのひと月ますます感じていて、来週またモイの腸の様子が変わっていないようであれば主治医にその辺の疑問も投げかけてみようかと考えているところです。
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毎秋、仙台に3泊する仕事がある。この時期にモイがどんな状態でいることになるのか、随分前から不安だったけれど、どうやら妻ひとりで留守番できるくらいには元気でいてくれそうだったので、安心して仕事に集中できた。

旅に出る直前の金曜の昼に皮下輸液を180mlと普段の1.5倍の量にした。妻ひとりでは輸液は難しかろうと土日休んでもなんとか持たせる作戦。ところが器用な妻は日曜にはひとりで輸液をやり遂げた。サプリと薬は連日経口投与できたそうだ。日曜日は丸山ワクチンを1日置きに輸液に混ぜる日だったのでがんばってくれたのだろう。

さて、今朝、仙台から始発の新幹線で帰ってきた。9時には家に着いた。今日はモイの通院日。いつも11時頃家を出ているので2時間くらいは再会の喜びを分かち合えた。ただモイは昨夜遅くから絶食をしていてすごくお腹を空かしていた。「パパ、帰って来たなら食べ物ちょうだいよ」と言わんばかりにゴロニャ〜ゴロニャ〜とスリスリしてくる。これで帰宅早々キャリーケースに入れて連れ出したらなんだかバツが悪い。

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往路

今日は9回目の免疫細胞療法の採血。モイを数時間預け鎮静下で採血してもらう。絶食はそのためだ。モイが大人しく鎮静剤なしで採血させてくれたらなあ。絶食もせず、鎮静剤も使わず、預けることもなく、パッと血を採って終わりなのでかなり負担も少なくなるのになあ。

【超音波検査】
エコー画像の様子は腎臓も腸もほとんど変化がなかった。腸には依然としてうっすらと黒い影が映っている。ほんとなんでなくなってくれないんだろう。

【血液検査】

鎮静下でついでに血液検査を。
  • BUN(尿素窒素)  24.6(前回 28.4)
  • CRE(クレアチニン)  1.9(前回   2.1)
腎臓の値はいい傾向に。BUNがどんどん下がってきた。CREも少し下がってあと0.1下がると基準値に戻る。
  • WBC(白血球総数)4400(前回 8000)
  • 分葉好中球     2600(前回 4560)
  • リンパ球      1400(前回 3040)
抗がん剤から一週間後なので白血球は少ない。前々回のクロラムブシル一週間後と同じような減り方。この状態で免疫細胞療法用のリンパ球を採血したわけだけれど、前回も同じような状態からけっこう増えてくれたので今回も期待したい。

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復路

今日は鎮静剤が深くなかったのか、帰路もしっかりした顔つき。帰宅後にボーっと口が半開きになることもなさそうだ。ただ今日は待合室での待ち時間が2時間近くと過去最長だったので流石に少し疲れたね。俺も旅帰りでヘトヘトだったけれど、モイのことを思うとバテてはいられない。




一昨日インスタグラムで毎日の投薬が大変だと書いた。励ましのコメントの中に「薬の準備中に猫が隠れてしまわないように先に抱っこして片手で準備します」というようなコメントも。モイの投薬にもそれが可能か薬の準備風景をビデオに収めてみた。うん、とてもじゃないけど難しそう。10倍速で1分ってことは、準備だけで10分もかかってる。


  1. テーブルを消毒
  2. 薬セットもろもろをテーブルに準備
  3. 皮下輸液するリンゲル液パックをレンジで人肌に温め、口を消毒
  4. 整腸剤ビオイムバスター1Tを磨り潰す
  5. サプリメント(カバノアナタケ茶1.5ml、AHCC1ml 、センダンα0.7ml)とともに混ぜ2.5mlシリンジに吸う
  6. 2日に1回の丸山ワクチン日はバイアル(この日はB)を消毒し1mlシリンジに吸う
  7. 60mlシリンジに丸山ワクチンを移した後、18G針を挿しリンゲル液を吸う
  8. 今は毎日120mlの皮下輸液をしているのでもう1本60mlシリンジにリンゲル液を吸う
  9. 最初に打つ方のシリンジに翼状針を挿す
  10. 消化管運動機能改善剤プロナミドと胃薬ファモチジンを小皿に出しておく
  11. アルコール綿、ティッシュを用意して準備完了
  12. 輸液はダイニングテーブルの上で行っているのでテーブルも綺麗に消毒して、これらのセットを移動

お薬タイムを察知し籠城するモイ

機会があれば「いざ投薬篇」もアップしたいと思います。

輸液と投薬は今はふたりがかりでやっている(先代マルオは大人しくしてくれたので妻ひとりでも可能だった)。実は明日から3泊の出張。モイの闘病が始まって4月に1泊して以来、2度目の留守。妻とモイだけでこれらの行程、とくに輸液は難しそうだ。その分、積極的に水を飲んでくれたらいいのだけれど。サプリだけでも飲んでくれたらいいな。

3泊のあいだ、何事もなく、モイが健やかに過ごせますように。 

月曜日はモイの通院日。
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往路もキャリーケースから飛び出す勢いでずっと車窓を楽しむモイ。でも表情には緊張感が漂う。それは僕も妻も一緒で、毎回、病院へ向かう車中は「今日はどうなっているだろう」とドキドキしている。モイに悟られないようにいつも気を付けてはいるが、つい無口になったり。
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【超音波検査】
今日も腎臓の画像は綺麗。5月22日以降、影はまったく出ていない。そして腸の影は、うーん、まだやっぱりある。ほんの少し。先週よりさらに小さく薄く見えるが無くなってはいない。7月末のあの寛解した時の綺麗な腸(その時に限って腸のエコー画像が撮影されていない)を知っているだけに、やっぱりそこには何かがあるのだと思う。あの状態を知らなければ「この影って元々こういうものなんじゃないですかー!?回腸のちょうど折り曲がっているところなんで影みたいに見えるだけなんじゃないですかー!?」と言いたいところなのだが。

【血液検査】
  • BUN(尿素窒素)  28.4(前回 29.4)
  • CRE(クレアチニン)  2.1(前回   1.9)
BUNは下がったがCREが上がってしまった。まあ腎臓の値としては前回とほぼ変わらないという判定。
  • WBC(白血球総数)8000(前回 6800)
  • 分葉好中球     4560(前回 4000)
  • リンパ球      3040(前回 2100)
白血球はモイにしてはだいぶある。なので今日も抗がん剤投与は可能ということで、自宅投与用の抗がん剤クロラムブシルを3錠もらってきた。
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帰路、果たしていつまでこの通院は続くのだろうという思いの車内の3人。

帰宅後、先ほど18時半にクロラムブシルを1錠ずつ立て続けに3錠飲ませることに成功。今回も念のため2時間前から絶食し、1時間前に制吐剤セレニアを輸液のあいだに挟んで注射した。抗がん剤投与後もすぐに食事をあげると吐出する可能性もあるので、まだ我慢してもらっている。今、傍らでモイが「お腹空いた〜、ゴロニャ〜」と鳴いている。あと30分くらいの辛抱だよ。

一昨日のコンサートでたくさんの方に星に願いをかけていただいたから、もし今日再寛解したらドラマチックだったけど、現実はそんなに甘くはなかった。でも悪くはなってない。モイ、依然としてがんばってます。これからも応援よろしくモイです!!


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