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モイ84回目の通院。今日のメインは免疫細胞療法のリンパ球戻し。普段は2週間の培養期間だけど先週都合がつかなかったので今回は3週間培養してもらった。活性化されたリンパ球の数が最も増えるのが2週間から3週間の間とされているらしい。果たして今回はどうか。

それからこの3週間、腎臓のための自宅皮下輸液も完全に止めてみていたので、その経過を診るのに血液検査もするだろうから、正確な数値がとれるよう念のため朝ご飯も抜いた。

毎度のことだが、朝ご飯が出ていないことに気づいたモイは、とくに鳴き声や態度で抗議するわけでもなく、たまにご飯置き場の前に現れては「やっぱりないのか」と静かにあきらめてまたどこかへ行く。そしてしばらくして今日が通院日だということを悟りそっとベッドの下に身を隠す。

出かける時間になりベッドをずらすと丸く固まったままのモイがすぐにあらわになる。抱き上げると小刻みにふるえているのが分かる。何の抵抗もしないモイ。キャリーケースにも大人しく入ってくれる。

「僕、本当はもう病院には行きたくないけど、パパやママがまだ行く必要があるというんだったら、がんばるよ。」という心の声が聞こえてくるようだ。信頼されていることが分かると同時に痛いほどの責任を感じる瞬間だ。モイが生きるも死ぬも完全に僕たち次第。家猫の命は完全に一緒に暮らす人間に委ねられているんだ。
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往路、リラックスできているのか、約30分の道中ほとんどキャリーケースから身を乗り出し、今までで最も車窓を楽しんだモイ。
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モイの状態も安定して久しいので先生とのやりとりも以前のような深刻さはなく診察も割とルーチン的。今日は体重すら測らず、超音波検査もしなかった(不安だけどうれしいことでもある)。血液検査はやはり腎臓のことがあるのでやることに。

【血液検査】
BUN(尿素窒素)  32.6(前回 35.8)(前々回 34.0)(基準値 17.8~32.8mg/dL)
CRE(クレアチニン)  1.8(前回 1.51 )(前々回  1.82)(基準値 0.8~1.8mg/dL) 

 クレアチニンが少し上がったものの、ぎりぎり基準値内、尿素窒素は下がり基準値内に返り咲き。「良好なのでこのまま皮下輸液なしで様子をみていきましょう」と先生。

改善することはないと言われている腎臓がここまで良くなってきているのは、朝晩飲んでるアゾディルのおかげかなあ。それとも4歳という若さのおかげもあるのか。一度リンパ腫に浸潤された腎臓が良化するなんて。

リンパ球戻しはカテーテルで丁寧に行われるのでモイを預けいつもの街で待機。もう勝手知ったる街だけれど真夏の4時間強はしびれるなあ。
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待っている間、本屋で「家のネコと野生のネコ」という分厚い本を見つけ購入。猫と人間の共生の歴史やこれからにはとても興味がある。他の家畜化されてきた動物と違い、猫だけが自ら人間に寄ってきたと聞く。人間にとってもネズミ退治に猫が一役買ってくれるので利害が一致。共存し始めた。現代社会においても愛玩動物として人間に不可欠な猫。そして上でも書いたように猫に信頼される人間。

「猫は家につく」というけれど、モイは車中でも家族がいればリラックスしているし、例え病院の診察台でエコーを診るために仰向けに手足を広げられた状態で押さえつけられていても、その目線の先に僕や妻の顔があれば安心して先生に身を委ねてくれる。モイと僕らのあいだにはヒト属とかネコ科とかそんな生物分類学を飛び越えた信頼関係が確かにある。もちろんモイにとってテリトリーである家の中に居るのが一番安心だろうし、ジャクソン・ギャラクシー云うところの「モジョが高まった状態」でモイがいつも快適に過ごせることが僕の望みでもある。モイがこれからもずっとご機嫌でいられるように、あと少し、あと少しだけ通院がんばろうね。これからじっくりこの本を読んでさらに学べることは学びたい。 
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夕方、モイを迎えに。今回、活性化され免疫シグナルを得たリンパ球は約4億個に増えていたそうだ。最近また調子がいいな。きっと培養の元となっているリンパ球自体が元気なのだろう。ってことは毎日生まれている微細ながん細胞も常駐のリンパ球でやっつけられているに違いない。モイはもうきっと完全にがんを封じ込めている。
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何も文句を言わず僕らと共にあるモイが誇らしいし、その美しい姿に日々惚れ惚れしている。
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 そしてウニナースは今日も帰宅後のキャリーチェック