moi moi moi !!

愛猫モイ(mix 2015.4.8~ ♂去勢済)が消化器型リンパ腫と診断されたのは2017年が始まったばかりの冬、1歳9ヶ月の時でした。その日から一変したモイとの生活、闘病と友情の日々。

2019年11月

先日11月26日のお昼、モイが約1年ぶりにトイレでウンチをした。この1年間、ほぼ毎日、ず〜っと3つある猫用トイレのすぐ手前のフローリングで用を足していた。そのほとんどを妻が直前に察知して素早く尻の下にペットシーツを差し込んで受け止めていた。そのキャッチ率、9割とんで9厘はあるだろう(毎回健康チェックも兼ねてウンチ写真を撮っているので正確な打率は今度暇があったら調べよう)。多分自分だけだったら1割も受け止められていないと思う。それほど妻はモイやウニに向き合ってくれている。
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フローリングと見た目はそっくりの木目調塩ビカーペットを敷いたのは7月末。これを敷いてからはもし受け止められなくても直接フローリングの床を汚すことがなくなったので少し気が楽になった。昨年あれだけいろいろなトイレを試しても好んでくれなかったモイがこの塩ビのカーペットには床と変わらずホジホジしてからやってくれる。よかった。

モイのトイレ事情は昨年よくここで書いていて、最後にしっかり書いたのはこの2018年10月の記事だと思われる。 この後、12月1日にこの奥の大きいトイレ(おからサンド)で一度してくれたのが最後だったので、ほぼほぼ1年ぶりに砂の上で踏ん張ったことになる。ちなみにオシッコだけは手前にあるシステムトイレで毎回してくれる。システムトイレの砂は少し粒が大きいやつだ。

モイがウンチをトイレでしない理由は1年経った今でもはっきりはしていないけれど、 観察していると用を足す前にしばらく砂トイレをじーっと眺めて、しばし考え込んで、でもやっぱり出来ない、とばかりにその手前の床をホジホジ掻く仕草だけし、構えに入るので、本当はトイレでしたいんだろうなという気はする。ウニのにおいが気になっているのかもしれないので、月イチで砂を全取替してトイレも綺麗に洗ってはいるけれど、その直後でも結局は変わらない。

ウンチの状態は消化器サポートのおかげもあってこの一年ずっと安定している。先日、写真のウンチフォルダーで闘病後のウンチを順番に振り返ったが、やっぱり病気の頃は色や硬さも様々だった。その状態を見ただけで「ああ、この黒いのはいついつの〜、あの頃は〜」と分かってしまう自分らがおかしかった。

今回1年ぶりとなった26日はたまたま自分が目の前で様子を見ていた。同じように砂トイレをしばらく眺めた後、床をホジホジし始めたのでペットシーツを手に取りモイが足をガニっと開き踏ん張る体制に入ったら差し込もうと、少し手前でシーツを広げて待っていた。そしたら一瞬こちらを振り返って何か言いたそうな顔をしたかと思ったら、また砂の中を見に行き、そして前足をトイレの中に入れた。「あっ」と思い、心の中で「行けー、モイ、後ろ足もトイレへGO!」と叫んだら、本当にそうなって4本の足すべてがトイレの砂の上に。「やったー」、すぐに構えて踏ん張りだした。そしてすぐに出た。ただあまりにトイレの端っこで構えていたので最初の一粒のみが砂にインして、残りの長いのはトイレの外に落ちた。それでもとても嬉しくて「モイ、やったねー」とまた心の中で叫んだ。モイはその後すぐにトイレを飛び出し走り去った。昨年、動画で紹介した異常なまでのダッシュほどではなかったけれど、まだ何かの違和感を感じているのだろう。
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久しぶりにトイレで用を足した直後のモイ

その日の夜にもう一回と昨日27日にもう一回ウンチをしたが、それはいつもの床の上だった。それでも全然いい。モイが好きなようにすればいい。いつかなんの迷いもなくトレイでしてくれる日が来てくれたらうれしいけれど、モイが日々をノーストレスで過ごせればそれが一番。
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ここ数日寒くなってきたのでまたモイが布団に乗っかるようになった。昨年までは足元だったが、今年はたまに腰のあたりまで来てくれる。今になってもちょっとずつ近づく距離があってうれしい。

毎年この時期になると近所の催しで花火が上がる。時間的には5分かそこいらで、あっという間のことなのだけれど、そこそこ本格的な打ち上げ花火で、なにしろ近場なので音が大きい。数年前まではのほほんと眺めていたが昨年ちょっとした事件が起きた。

モイが花火の音にびっくりしてベッドの下に隠れその場で吐いてしまった。翌日まで引きずって体調が悪そう。当時の記事。めったに吐かないウニも何故かその翌日に吐いた。因果関係は分からないがウニも過敏症が出やすいデリケートな性格なのでなるべく音や光など刺激的なことは避けたい。
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というわけで、いろいろ考えた末、今年はこの花火の時間に合わせふたりを家から連れ出し避難することにした。花火が18時半から19時のあいだに上がることは実行委員に問い合わせて分かった。つまり18時過ぎに家を出て花火の音が聞こえないところまで移動し19時過ぎに帰ってくれば、少なくとも花火の音にビビることは回避できるだろう。1時間ほどのドライブだ。

1時間のドライブにちょうど都合のよい場所がある。当ブログをお読みの方はお気づきかもしれない、モイが通院している病院までは、ちょうど往復1時間だ。たまたま隔日モイに皮下注射している丸山ワクチンがなくなりかけていたのでもらってくれば効率もいい。

問題はモイは80回以上の通院で外出に多少慣れているが、ウニは1年前に3種混合ワクチンを打って以来の外出なので、かえってストレスがかかる可能性があるということ。ただどちらにせよ今年もワクチン接種の時期が近づいているし、もしも自然災害で避難勧告が出た場合は家族4人で家を出ざるをえない。そう、大袈裟でもなく、今日は避難訓練を兼ね実際に避難する日となった。

モイとウニをそれぞれ別々のキャリーケースに入れ、妻と一緒に車の後部座席へ。最初は何が起きているか分からないウニも車がエンジンをかけ動き出すと途端に不安な声で鳴き出した。ウニは通院時はいつもこうだし、生後2ヶ月で水戸から車でやって来た時も「車中ずっと鳴いてました」と保護団体の方から聞いた。
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モイはさすがに慣れたものですぐにキャリーから顔を出した。いつもと違うのは車窓から見る景色が暗いということ。そして何故かウニが横に居るということ。ウニはケースの中でこれ以上丸くなれないってほど丸く小さくなってまだモイがいることには気づいていない。
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病院へ着き、薬を処方してもらっているあいだ駐車場で待っていた3人。ウニも停車中は少し余裕が出てきたようで顔をだし、鳴き方も悲痛な小さい鳴き声から抗議しているようなちょっとドスのきいた鳴き声に変わってきた。モイがいることにも気づき「あ、お兄ちゃん!」とばかりにモイのキャリーケースへ強引に入ってしまい、窮屈だったこともありモイにシャーっと拒否された。仕方ない。このキャリーケースの中は通院時のモイの唯一安心できる小さなテリトリーなので、仕方ない。

いつか本当に長期避難しなくちゃいけないような日が来たら、、それまでに同じキャリーケースの中でも肩を寄せ合って助け合えるような関係性になってくれるといいのだけれど。
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帰路。車が動き出すとウニはまたニャーニャーと鳴き出した。そりゃそうだよねえ、ブーンというエンジン音が身体のすぐ下から聞こえてくるし、段差などで時折ドスンと揺れるし、景色は見たことのないような速さで流れていくし、家猫にとって動く車の中はこの世のものとは思えない状況なんだよね。
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うちへ帰ってきた。モイは大したことなかったよとすぐにご飯を食べだしたが、ウニは今現在も落ち着かない様子でずっとニャーニャー鳴いている。「もう外はヤだからね」と抗議しているようにも聞こえる。

モイの通院日と比べるとすれば、病院で何か処置されるわけではなく、ただ移動しただけなので僕自身の気持ちははるかに楽だった。ただ妻は両脇にモイとウニを抱えそれぞれを注意深く気遣っていたので相当疲れたようだ。それにモイがウニにシャーっと言ったことがショックだったみたい。

今日の避難訓練を兼ねた避難がふたりのためになったのかどうかはよく分からないけれど、少なくとも、我が家が安全な場所で、ここは落ち着く場所、ここに帰って来たらわがままし放題ってことにはなったのかなと思う。猫にとっては自分のテリトリーが安全に保たれていることこそが最重要といろんな猫本にも書いてある。
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次は来週月曜日、12月2日、モイ最後の免疫療法。この日をうまくやり過ごせるかが自分の中ではここ数年の一番の山場でもある。きっと大丈夫。がんばろうモイ。

ウニも今日の体験でお兄ちゃんの通院をより一層応援してくれますよウニ。

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