moi moi moi !!

愛猫モイ(mix 2015.4.8~ ♂去勢済)が消化器型リンパ腫と診断されたのは2017年が始まったばかりの冬、1歳9ヶ月の時でした。その日から一変したモイとの生活、闘病と友情の日々。

カテゴリ:モイ > 化学療法(抗がん剤)

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1月12日に始まったモイのリンパ腫闘病生活。2泊3日の入院を1回とし、今日7月31日は38回目の通院でした(ほか、自分だけで相談に行ったのは約10回)。

今日は先ず先週採血して外注検査に出してもらっていた腎不全マーカー(SDMA)の結果を聞いたのですが、そのことはまた別の記事として改めてアップしたいと思います。



さて今日の超音波検査。いつものように腎臓からチェック。5月22日に左右の腎臓の黒い影がなくなって以降ずっと綺麗なままの状態を維持している。

そして問題の腸。

この2ヶ月ほどしつこく残っていたほんの2~3mmの影がなかなかモニター画面に出てこない。お腹の上でプローブをグリグリと転がす先生。どこの腸壁を映してもバームクーヘンのような綺麗な白黒の5層構造。先生が「ほとんど分からないですねえ。この領域にあったんですがパッとは出てきませんね」とつぶやいた瞬間、俺と妻が相次いで「寛解ですか?」「寛解?」と詰め寄ったが、その時点では「いい兆候ですね」とかわされた。さらに丁寧にエコーを見る先生。まるでなくなっては困るかのように目を皿にして必死に探しているがやっぱり見つからない。数分が経ちついに詰まれた将棋の棋士のような表情で「分かりません」とにやけ顔。今度こそ確信に満ちて俺と妻が「寛解しましたね!」「寛解した!」と言うと、「そうですね、病変部位が見当たらないのでそういう判断でいいと思います。」と先生。

この時点ではあくまで先生の口からは「寛解」という言葉はなかったが、それは医師として不用意に安心させないという努めからだと思う。毎回熱心にエコーを見てくれた先生に感謝したい。

寛解の定義については以下などを参考に。

がん(癌)の治癒・完治・寛解の意味の違い

そして、今日は2週間培養したリンパ球を戻す日だったのでしばしモイを病院へ預ける。いつもの町で待機。インスタに【モイ速報】モイ、寛解しました!とアップするとすごい勢いで「いいね」とコメントがつく。みなさんが自分のことの様に喜んでくれていることを改めて感じて、なんだか本当にうれしくて、昼食がなかなか喉を通らない。

16時、午後の診察が始まってすぐにモイを迎えに行く。

6回目の免疫細胞療法、今回リンパ球は2億7千万個に増えていました。3月にやった初回が1900万個とあまり増えなかった以外は2回目以降、2億、3億ととても増えたリンパ球。

  • 1回目 1900万
  • 2回目 2億3千万
  • 3回目 1億9千万
  • 4回目 3億
  • 5回目 3億1千万
  • 6回目 2億7千万

  • 「リンパ腫に侵されていたモイちゃんがそれを脱して免疫状態がよくなっているということでしょうね。」と言う先生から、ここで“完全寛解”の言葉がふいに出た。「今、完全寛解と言える状態ですが、細胞レベルではまだ数千個、あるいは数万個という単位でがん細胞は残っているかもしれません。エコーで見えないだけでそうそう簡単に無くならないのがリンパ腫です。だからまだしばらくは抗がん治療も続けた方がいいとは思いますし、免疫細胞療法で培養し活性化したリンパ球は大きな塊となった腫瘍への効果はさすがにあまり期待できませんが、今のように細胞レベルまで減ったがん細胞を叩く力はあります。なのでリンパ球療法だけでも続ける価値はあるでしょう。」とのことだった。

    前回の記事で書いたふとした疑問「小さくなって大人しくなったように見える病巣に抗がん剤は効くのか?」を質問してみたら、

    「大きな塊になった腫瘍の中心部分にはあまり外部からの栄養が届かなくなるので比較的活動も緩やかになりますが、塊の外側の部分は体内の栄養を取り込みやすいので激しく分裂しています。だから抗がん剤も摂り込んでくれてよく効きます。結果、周囲から腫瘍が小さくなっていきます。ところが小さくなった腫瘍はまた栄養を摂り込みはじめ、小さくなればなるほど再び分裂も盛んになります。見えなくなっても念には念を入れて叩いておいた方がいいというのはそういう理由からでもあります。」と先生。

    なるほどなあ、再燃(再発)のリスクがかなり高いというのはそういうカラクリなのかあ。でも2ヶ月近く小さくなっていた腸の影が増殖しきれずずっと制御されていたということはこの説明を聞くとむしろすごいことだったのかもと改めて思う。そして先週のクロラムブシルがトドメを刺して見えなくなったんだろう。よかったよかった。

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    今日、戻した2億7千万個の免疫シグナルを携えたリンパ球が細胞レベルまで見えなくなった最後のがん細胞を叩いてくれることを期待しながら帰路につくモイ。

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    帰宅時、いつものお約束。ウニたん、モイ兄ちゃんやったよ!

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    今日寛解を告げられた私の自慢のお兄ちゃんよ!

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    これまでのモイの抗がん剤投与履歴

    とりあえず、今日でやっとファーストラウンドが終了というつもりでいます。これからは再燃しないように、さらに注意深く、悪しき生活習慣は見直し、免疫力を上げる努力をしながらモイと過ごしていきたいと思います。

    最後になりましたが、みなさんの応援のおかげでここまでこれました。今のモイがあるのはみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします!







    モイ、今回は大きな副作用も出ていないようでおだやかに過ごしています。

    月曜日に投与したクロラムブシルは錠剤タイプの抗がん剤で比較的マイルドな効き目とされている。リンパ腫の中でも進行が遅いタイプである高分化型(ローグレード)で使用されることも多いようだ。モイは進行が速い低分化型(ハイグレード)リンパ腫なのだけれど、従来のプロトコールで使う代表的な抗がん剤、ビンクリスチンやシクロフォスファミドが効かなかったという経緯があるので、クロラムブシルの出番となっている。

    抗がん剤のメカニズムについてはまだ勉強不足だけど、
    • がん細胞だけでなく正常細胞も叩いてしまう
    • 細胞分裂の激しい箇所にとくに効く
    • なので、がん細胞や骨髄や胃腸や毛根がやられてしまう
    • 正常細胞の方が回復が速いので繰り返し投薬することでがん細胞を弱らせていく
    ということのようだ(にわか知識です。)



    ここでふとした疑問が。

    モイは1月の入院時にハイグレード(進行が速い)型と検査結果が出たわけだけれど、いくつかの山を乗り越え、なんとか治療を続けてきて、このふた月ほどは病巣は制御されたまま、大きな変化がなく、エコーで見る限りほんの少し2~3mmの黒い影がずっと残っている状態だ。

    素人的に考えると細胞分裂はもう激しくないのではないか、と思ってしまうのだけど、それでも抗がん剤はそこをターゲットにしてくれるのか?抗がん剤のメカニズム的に「この黒い部分は今は大人しいけど、いつ暴れだすか分からないやつだから叩いておけ」と、ちゃんと見極めてくれるのかなあ?

    先に書いたように、クロラムブシルはローグレード(進行が遅い)型で用いられることが多いということは、結果的に今のモイの病状には合っていると捉えることもできるけど、まあ多分、そんなシンプルな話ではないだろうな。

    ちなみに、5月1日に最初のクロラムブシルを投与した後はヒゲが抜けるなどの副作用が出た(それまでの治療経過の中でたまたまそのタイミングで抜けたのかもしれないが)。ひょっとしたら今回も抜け毛が進んでさらにヒゲがなくなってしまうかもしれない。ああ、かわいそうなモイ。



    それからこの一週間は、また少し嘔吐することが増えた。抗がん剤投与前からだから薬の副作用かどうかは分からないけれど、少し謎の吐き方(毛玉でもなく、食後の吐き戻しでもなく突然吐く)をしているのが気になるところ。



    来週、月曜日は免疫細胞療法のリンパ球を戻す予定。そういえば、腎不全マーカー(SDMA)の結果もそろそろ出ているんじゃないかな。マイルドな抗がん剤クロラムブシルで副作用にはそれほど悩まされていないけれど、来週こそ病巣が完全に消えててくれてたらなあ。

    祈りは続く。



     
     

     

    今日で終わりにしようかな。

    がん闘病に正解はない。闘病生活も言うなれば人生そのもの。どう生きるか、どう生きたいかということなので、答えがひとつなはずがない。自分で決めるしかないし、愛猫の命は一緒に暮らす家族が守るしかない。

    我が子、自分の子供が自分より先に死に直面している。これ以上辛いことが世の中にあるだろうか。今年になってすぐ、そんな現実を突然突きつけられ、生活は一変した。親として何ができるのか、本当にがむしゃらに考えた。

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    モイ37回目の通院。
    血液検査で白血球の値はまあまあ回復して基準値内に。赤血球が少し低め。そして腎臓の状態を示す値はあまり改善されていないかった。
    • 尿素窒素(BUN)42.8 (先週48.5)
    • クレアチニン(CRE)2.1(先週1.9)

    BUNは血便が治まってきたからか少し下がったが、クレアチニンがむしろまた高くなってしまった。食餌に含まれる魚系タンパク質のクレアチニンが影響しているのかもと推測し、この2週間は餌を替えてみたがそれでも基準値に戻りきらない。今食べているものもタンパク質が多めなので腎臓にはあまりよくないとは思うが、どうやらこれは腎不全になりかけている可能性が高い。

    今日は血液検査のついでに「腎不全マーカー」 という外注の血液検査をお願いした。数日で結果が出るらしい。腎臓は障害を受けると治らないとされているので、もしそうだとしたらかなり辛い。


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    エコーで診る病巣は相変わらず制御されたまま。腎臓は左右ともとても綺麗。回腸にあるほんの少しの黒い部分(厚さ2~3mm)も「多分ここなんですけど」と言いながら画面に定規を引く先生。良好とされる腸管の壁構造、バームクーヘンのような5層構造が続く中から一生懸命黒くつぶれた部分を探し出しているようにも見えるが、今日はその黒がうっすらとしていた。

    もう前回の抗がん剤から6週間(42日間)も間が開いたにも関わらずここまで制御できているということは、「もう寛解ってことでええんちゃうん?」とまた心の中でつぶやいた。腎臓に障害が出はじめているということも考えるとこのまま休薬してしまえたらどんなに楽だろう。

    ただ先生の見解はこうだ。「がん治療に正解はありませんが、あくまで僕の個人的な意見として、だいぶ間隔も開いたので、そろそろまた抗がん剤を打っておいた方が安心できます。これまでの経験上、ひとたび再燃してしまうとなかなかその後は制御するのは困難になります。今日は白血球も基準値内まで戻っているのでその点では抗がん剤投与に耐えられます。投与予定のクロラムブシル
    ももちろん腎臓を経由して代謝されますが、それほど腎毒性が強い薬ではないので、ここで投与しておく方がリンパ腫にとってはいいと思います。」

    うー、究極の選択を迫られ(この半年いつもだけど)、妻と顔を見合わせしばし悩んだあと、クロラムブシルを経口投与してもらった。多分これが最後の抗がん剤。(もう1回打てるドキソルビシンは腎毒性が強すぎてモイにはもう難しいかなと思っている。)


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    帰路、妻の手をとるモイ

    今日の選択、今日の処置が導く運命というものがあって、それがどんなものになろうともその責任を全て自分で背負ってモイと一緒にがんばっていくしかありません。もし信仰心の浅い僕の祈りが少しでも現実の力になってくれるのなら、どうかモイの体内の腫瘍よこのまま消えて大人しくしておくれ。腎臓よ奇跡的に機能を回復しておくれ。副作用も少なくこの先ずっとモイが楽しく元気に暮らせますように。

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    妹のウニが悲しむような未来でありませんように。

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    モイが入院し抗がん剤治療を始めた日から半年が経ちました。今日モイが元気でいられるのは間違いなくここで応援してくださる皆さんのおかげです。半年前ここですぐに公表しなかったら多分違った運命が待っていたのではと思っています。たくさんの応援コメントや治療に役立つ情報にどれだけ助けられたことか。SNS療法と名付けたくなるくらい、この場所でモイの命は繋がれていると思っています。本当にみなさんありがとうございます。


    「消化器型リンパ腫 ハイグレード B細胞型 ステージ2」
    化学療法が奏効しない場合、予後は1~3ヶ月、奏効しても半年から1年というのが医者の見立てでした。リンパ腫はほぼ再発(再燃)するとされているのもその要因になっています。ただこれはあくまでこれまでの臨床データであって、最近は長期寛解する例も増えているようです。僕がブログ検索する限りでもリンパ腫で2年以上の長期寛解をしている猫が7~8匹見つかりました。そのうち半数は年齢も若いようです。モイは2歳なのでまだまだ生命力に満ちあふれています。あと半年以内にこの命がなくなるなんて絶対に考えられません。


    この節目にこれまでの半年を振り返っておきます。


    1/12 血便に気づく
    1/13 近医でエコー。大きな黒い影が
    1/15 大きな病院で「リンパ腫」と診断され入院。即日抗がん剤治療開始。1回目の抗がん剤「L-アスパラギナーゼ」
    1/17 退院(入院には向いていないと言われ)
    1/19 病理検査の結果「低分化型消化器型リンパ腫」と正式に診断。
    クローナリティ解析では「おそらくB細胞型」としか分からず。
    近医で2回目の抗がん剤「ビンクリスチン」
    1/26 3回目の抗がん剤「シクロフォスファミド」
    ここまでは薬が奏効していたと思われていたが…
    2/2 エコーで腫瘍拡大 4回目の抗がん剤「ビンクリスチン」
    2/9 さらに腫瘍拡大 予定の抗がん剤「メソトレキセート」では追いつかないだろう、「ドキソルビシン」も効かないだろうと、レスキュープロトコールで使う「ロムスチン」を勧められるが見送る
    2/10 セカンドオピニオン
    2/11 サードオピニオン
    2/12 近医で5回目の抗がん剤として「L-アスパラギナーゼ」
    2/13 フォースオピニオン
    2/15 フィフスオピニオンとして今通っている病院へ。
    再度針生検しクローナリティ解析してもらうことに。
    2/16 近医で6回目の抗がん剤「ドキソルビシン」
    2/20 再検査の結果「B細胞型」と診断され、免疫細胞療法(CAT療法)が施せることに。
    2/21 エコーで腫瘍の大きさ変らず
    2/22 AHCC服用開始
    3/3 丸山ワクチン開始
    3/9 7回目の抗がん剤「ドキソルビシン」
    3/15 エコーで腫瘍が小さく
    3/17 初めての免疫細胞療法で培養し活性化したリンパ球を戻す(1900万個)
    3/22 突然モイ復調
    3/27 8回目の抗がん剤「ドキソルビシン」
    4/6 9回目の抗がん剤「メソトレキセート」
    4/8 モイ2歳に
    4/10 2回目のリンパ球戻し(2億3千万個)
    4/24 10回目の抗がん剤「ドキソルビシン」
    5/1 この頃はエコーを見る度に少しずつ腫瘍が小さくなっていく
    11回目の抗がん剤「クロラムブシル」
    5/3 爪を剥がし抗生剤アモキクリアを飲んだら激しく嘔吐
    5/8 3回目のリンパ球戻し(1億9千万個)
    5/22 エコーで腎臓の腫瘍はなくなる
    12回目の抗がん剤「ドキソルビシン」
    6/5 4回目のリンパ球戻し(3億個)
    6/12 13回目の抗がん剤「メソトレキセート」
    その後体調を崩し「腸が動いてない」と診断
    7/3 白血球値が低く抗がん剤延期
    7/6 腎数値3日前よりさらに上がる
    7/10 5回目のリンパ球戻し(3億1千万個)
    エコー上少しだけ残っている腸の黒い影は2ヶ月ほどほぼ停滞している状態


    結果として半年のうち最初の5ヶ月間、13回の抗がん剤を投与していることになる。普通のプロトコールだと半年で25回ほど打つのでかなり少なめ。それでもここまでやってこれたのは、まだここにも書いていない、いろんな試みがあってのことだと思う。サプリはセンダンやカバノアナタケ茶も飲んでいる。自宅で簡易な温熱療法もたまにやっている。脳幹ペンダントもずっと着けている。愛情給餌をして体重を必死に落とさないようにしたり、ずっと一緒に遊んだり、四六時中ずっと付きっきり。ウニの存在もとても大きい。何が功を奏しているかは正直分からないけれど、とにかくずっとモイのことを考えていることだけは確か。この半年、仕事以外で外出したことはほとんどない。だからモイとはもう永遠に一緒にいる気さえしている。これからもずっと一緒にいるつもり。

    みなさん、長文にお付き合いありがとうございます!



    猫の抗がん剤はだいたいのものが投与後2~3日で代謝されるみたいで、だからその間はトイレ掃除にも気をつけないといけない。尿や便で排出される可能性があるからだ。

    副作用はヒトが打つ抗がん剤よりはとても少ないのだそう。というより、副作用が強く出るほどの量を動物には投与しないのが普通らしい。推測だけど薬を意識できる、できないの違いもあるのかな。QOLを尊重するとかそんな話にもなるのだろうか。

    副作用の出方は薬の種類によって様々だけど、代表的な骨髄抑制(抗がん剤は細胞分裂が激しい場所に作用するので最も細胞分裂が激しい骨髄は当然ダメージを受け、結果としてそこで作られる白血球も少なくなる)は投与後1週間から10日くらいでピークになるのが一般的なようだ。その後は回復してくるが、前にも書いたように、腫瘍細胞より正常細胞の方が回復が早いという前提で、腫瘍がまた猛威を振るいだす前に次の抗がん剤を投与しどんどん追い詰めていく、というのが抗がん剤治療のセオリーだそうだ。

    モイが最後に投与した抗がん剤からもうひと月が経った。普通なら抗がん剤の副作用も解消されて白血球も十分戻っていてほしいところだけど、月曜日の血液検査でもまだ戻りきっておらず基準値を少し下回る辺りで行ったり来たりしている。そしてヒゲはこのタイミングになってもまだ抜けている。

    これらの様子を見て「モイちゃんは一般的な猫より白血球はもともと少なめで、抗がん剤の<感受性>も強いのかもしれないですね」と先生。薬の効き具合のことを感受性というそうだ。その時の話だけでは効果が持続するということも含むのかどうかは分からなかったけれど、ここはポジティブにとらえ、このひと月休薬しているにも関わらず病巣が制御されたままであることもその感受性のおかげとしておこう。ヒゲも抜けているんだから抗がん剤も効いててくれないと割が合わない。

    腎臓の数値が高くなった原因を突きとめるべく、今週は腎臓サポートなどの療養食のみに徹していたが、急に全取替したからか、ここ2日ほど下痢になってしまった。低たんぱく質の分、高脂肪なことが要因になっているかもしれない。ただ気になるのは、少し血便も混じっているようだ。餌を変えただけでそこまで便の状態が変わるのは変な気もする。整腸剤ビオイムバスターを1日2錠に戻してもうしばらく様子をみよう。

    心配ごとはつきないけれど、モイ、一緒にがんばろな!



    ゆうパックの配達に来るお姉さんはたいそうな猫好きで、モイと触れ合う玄関での束の間の時間をとても楽しみにしてくれている。そんなお姉さんが今日も笑顔でモイを愛でながらこう言った。

    「あ、毛が短くなってる!」

    がん細胞と正常細胞を見境なく叩く抗がん剤。がん細胞より正常細胞の方が回復スピードが早いという前提の上にこの治療が成り立っている。実際モイも投与の度に副作用に苦しみ、3日から一週間ほどの間ぐったり弱っては、翌週にはしっかり立ち直り、相手に立ち直るスキを与えぬままこれまで13ラウンド闘ってきた。でもボクシングと一緒でやっぱりラウンドを重ねるごと、投与回数を重ねるごとに、体力を消耗し弱っていく感じは否めない。モイの痩せた身体や少なくなったヒゲを見る度にこれからどうしたのものか考えてしまう。

    この闘病生活にもTKO勝ちがあればなあ。KOが無理でも判定で決着が着けばなあ。今は明らかなにモイが優勢なんだけどなあ。でも、この闘いは本当に相手の息の根を止めないと終わることがないデスマッチ。

    先週のメソトレキセートには本当に怖い思いをして立ち直れないかと思うほどのダメージを受けたモイだけれど、看病の甲斐あり、このところ食欲もすごく出ていて昨日は久しぶりに300kcal超え。体重も5.05kgと5kg台に戻った。

    今は病巣も大人しくしてくれている(「寛解」の言葉はまだいただけていないがエコー上はもうほとんど見えなくなっている)ので、来週の月曜日は抗がん剤はお休みして免疫細胞療法5回目のためのリンパ球の採血だけにしようかと考えています。もしこのまま相手が戦意喪失したままであれば、なるべく化学療法の間隔は開け、もしくは休薬の方向に持ち込み、モイの体力回復を優先にしたいと今は思っている。

    写真はホーロータライモイ



    「がんに勝って抗がん剤に負ける」という言葉があったのか、自分で作ったのか、もはや分からなくなってしまったけれど、昨日からまさにそんな気分だ。


    リンパ腫に侵されたモイの消化器から、エコーで診るかぎり、ほぼがんは消え失せた。本来なら大喜びして梅雨時の晴れ間を見上げる余裕もあっていいはず。だけど現状はまるで違う。昨日からモイが極端に調子を崩している。日曜日まであんなに元気だったモイをこんなにぐったりさせてしまったのは自分の判断のせいだ。張り裂けそうな思いでうつ伏せに寝ているモイを見る。

    月曜日に投与した抗がん剤メソトレキセート(2回目)は、本来すごく強力なものではないため、副作用もさほど心配しなくていいと聞いていた。直前の血液検査で白血球値がかなり低かったが、初回投与後の経過を振り返り、今回も投与に踏み切った。

    通院当日はまだそこそこ元気もあったけれど、昨日になって徐々に元気がなくなり、気持ち悪そうで食欲が出ず、ほとんど餌を食べていない。ずっとベッドの下やクローゼットの棚の上で身を潜めている。ウニが忙しそうにフリース地のひざ掛けをモイの寝ている側に届けてまわる(モイが場所を変える度にデリバリーしているので間違いない)。

    未明に1回、日中に3回嘔吐した。夕方病院へ電話し制吐剤を取りに行く。先生の診立ては、抗がん剤の副作用として起こる吐き気、下痢などの胃腸障害は、投与して3~4日後に起こりうるものなので、今回の場合は少し早すぎる。考えられるのは“化学受容器引き金帯”、つまり、薬や毒などに脳の嘔吐中枢が刺激され起きた症状かもしれない、と。前回のメソトレキセート投与時より最近は毛玉を吐いたりが続いていたので、より過敏に嘔吐につながったのではないか、と。

    いわゆる一般的な抗がん剤の副作用で起きたものではないにしろ、通院し薬を投与したことで調子を崩したことには間違いなく、自分の罪悪感はその説明を聞いても減るものではない。せいぜい“化学受容器引き金帯”が“うしろ髪ひかれ隊”みたいだなと思って少しクスっと出来たくらいだ。

    モイの少なくなっていたヒゲのうち、右目上の上毛がとうとう抜けてしまった。

    抗がん剤をいつまで続けるのか? それが今後の大きな課題のひとつ。今現在もずっと寝ているけれど昨日よりは身を潜めてはいない。吐きも今のところ治っている。このまま良くなってくれ。モイ、がんばろう!



    超音波検査中のモイ。今日で23回目。この診察台に仰向けに寝かされる時、いつも「ウー」という唸り声をあげるのだけど、俺や妻の顔が視界に入った瞬間にピタっと鳴き止んで表情が急に柔らかくなるのがなんとも愛らしい。


    今日は初めて2種類のプローブを使って入念にお腹のエコー画像を見た。それほどまでに黒い影を探せなかったのだ。腸管のあちこちを隈なく調べ「多分(病巣が)あったのはこの辺ですけどねえ」と先生。「よしよし、それって寛解したってことじゃないの」と心の中でつぶやいた。でもまだそこにあったということが画像で分かるという時点で完全寛解とは言いきれないのだろう。先生からその言葉は聞けなかった。

    腎臓は今回も計測なし。腸はその「多分」の箇所を測った。厚さにして2.2mmと2.8mm。正常な腸管は壁の厚さの上限が3mmということなので、厚さだけで言えばもう正常範囲内だ。あとはバームクーヘンのような綺麗な5層構造にしっかり映ればもう「多分ここ」とも言えなくなるのだろう。その日はそこまで来ている。

    今日は抗がん剤メソトレキセートを投与した。白血球が4800/uL(うち分葉好中球2600)と、かなり少なかったのだけれど、メソトレキセートで起きうる骨髄抑制には耐えられるという判断だ。ただ、ぎりぎりではあるので、これから一週間ほどはまた慎重にモイの様子を見ておく必要がある。抵抗力が落ちた場合の感染症に注意しなくてはいけない。

    モイのリンパ腫は低分化型(高悪性度)なので、本来極めて進行が速く、放っておくとあっという間に命を落とす。そう知ったのは1月。高分化型(低悪性度)の場合は進行が遅いので、予後の見通しも比較的よく、何年も生きられる可能性があると聞いた。

    ただ低分化型の方が進行が速い分、裏を返せば抗がん剤が効きやすいということでもあるようだ(抗ガン剤は活発な細胞をターゲットにするので)。つまり効き目の合う抗がん剤が見つかりさえすれば寛解する可能性が高いのはむしろ低分化型かもしれない。そんな考え方もできる。

    モイの場合はこれまで抗がん剤も免疫細胞療法も丸山ワクチンも劇的に何かが効いているという感触は残念ながらない。でも統合医療的なアプローチで総力戦でここまで一歩一歩少しずつがんばってきた。これからもあらゆる可能性に目を向けて努力していきたい。寛解まで本当にもう一息だ。がんばろうね、モイ!

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    武士のようなモイ。車の窓ガラスが汚いのはご愛嬌。

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    今日も帰宅時のお約束。ウニのキャリーバッグチェック。



    月曜日ですが今週は通院お休みのモイ。じっくり静養して来週に備えたい。2週間エコーチェックなしになるので、その間の経過が分からず不安にもなるのだけれど今のモイならきっと大丈夫。


    来週月曜に抗ガン剤メソトレキセートを投与し、その週の後半でリンパ球を戻すというスケジュールを立てていたのだけれど、先週のドキソルビシンの副作用がけっこう尾を引いてしまったので、負担を少なくするためには、来週月曜をリンパ球戻しにして、さらに1週間後の月曜にメソトレキセートくらいの間隔にした方がいいのかもしれない。もちろんモイの体調や直前の血液検査、あとリンパ球の培養次第では予定通りに行かない事もあるのだけれど、ひとまず先生に相談してみよう。

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