moi moi moi !!

愛猫モイ(mix 2015.4.8~ ♂去勢済)が消化器型リンパ腫と診断されたのは2017年が始まったばかりの冬、1歳9ヶ月の時でした。その日から一変したモイとの生活、闘病と友情の日々。

カテゴリ:モイ > 腎臓

リンパ腫闘病生活で初めて1ヶ月の通院なし期間を体験中。やっぱり猫は家の中でのんびり暮らすのが一番。モイもだいぶ落ち着いてきて、ヘソ天で寝転がったり、逆に惚れ惚れするような凛々しい佇まいで窓辺にいたり、毛並み、ピンク色の鼻や肉球、ウニとの追いかけっこ、失いかけていたものがいろいろ戻ってきた。本当にうれしい。ただ、まだまだ僕や妻が外出しようとする気配を察知するとベッドの下に隠れてしまう。この警戒心は当分治らないのかもしれない。来週の月曜日は1ヶ月ぶりの通院日。またそこでモイは「え、また病院?」となるだろう。今リンパ腫はほぼ寛解状態にあるとはいえ、再燃させないように経過観察のためにも通院が必要。少しずつその間隔を広げていけたらと思っている。焦らずじっくり確実に一歩一歩前へ進んでいきたい。



さて、前置きが長くなりました。

このひと月ほどモイの尿の回数が減っているのが気になっている。1年半前に統計を取り出してから、だいたい1日に2回か3回だった尿が、この5月くらいからは日に1回のことがほとんどになっている。ネットで調べ真っ先に懸念されるのは、膀胱炎や尿路結石。丸1日以上出ないと尿毒症になる恐れもあり、とても危険らしい。尿が出ないと腎臓にもよくないだろうからなおさら心配だ。

25日の朝トイレ以外の場所で粗相をした。それから丸一日半オシッコが出なかった。ひょっとしたらトイレの砂が気に入らないのかと思い、これまで2年近くずっと使ってきたトフカスサンド(おから系)から、試しにLIONの紙製タイプの砂に替えてみた。そしたら「待ってました」とばかりに中へ入り勢いよく排尿した。26日の夜のことだ。合わせてこの日からトイレに増設したWebカメラも使い様子を見守ることにする。

安心したのも束の間、27日の朝、トイレの前で紙の砂を気にしつつも中へ入らないモイ。急いで近所のスーパーで鉱物系の砂を買ってきて取り替えてみると、最初は興味を示したが警戒してなかなか入らない。1それから0分くらい経ってモイが居る場所にトイレをデリバリーしてみたらようやく鉱物系の砂でオシッコをした。

これまで3つあった我が家の猫トイレの砂は全てトフカスサンドで、その3つのトイレをウニとふたりでうまいこと使い分けてくれていたが、この日以降1つは鉱物系の砂にして様子をみる。まだ本調子ではなくトイレの前でためらっている様子もあるけれど日に1回は鉱物系のトイレで尿も便もするようになってきたモイ。紙製のトイレを使ったのはあの1回のみでオシッコをよっぽど我慢していたからだったのかもしれない。

思えば、モイを生後10日でもらってきた3年前、最初はティッシュで肛門あたりをチョンチョンと叩いて刺激しオシッコを出させていた。先代のマルオのトイレはずっとおからサンドだったので、モイのために用意した小さなトイレにも最初はおからサンドを入れ自分でしてくれる日を待った。が、なかなかその日は訪れない。ひょっとしてと思い、鉱物系の砂に替えてみたら間もなく初めて自力でオシッコとウンチをした。「ミー」と可愛く鳴きながら。その記念すべき最初の排泄動画!

ご存知のように鉱物系の砂はトイレに流せない。おから系や紙タイプのものであればトイレに流せる。人間の都合ではあるけれど、マルオと同じおからサンドでしてくれたらなあと思い、少しずつ鉱物系の砂におからを混ぜていき数週間かけてモイのトイレをおからへと完全にシフトさせることに成功。

ただモイが1歳くらいの頃だろうか、それまで使っていたおからサンドの製品がリニューアルし、なんだが固まりづらくなってしまったので別メーカーのトフカスサンドに替えた。それから2年くらいが経つ。たまに何かの抗議なのかストレスなのか、トイレ外で粗相をすることはあるのだけれど、とくにトイレ事情に悩まされることなくこの春まではやってこれた。

モイはウニと違い元々ウンチを砂でほとんど隠さない性格で、猫あるあるではあるけれど、砂ではなくトイレの淵などをかいている姿をよく見かけていた。この春頃からウンチをした後にトイレの淵さえもかかず、すぐにトイレを飛び出すようになっていて少し気になっていた。それが日に日にエスカレートしてきて、最近では猛ダッシュで飛び出し、逃げるように別のフロアへ走り去るようになっている。

ひょっとしたらトイレ置き場の周辺に何か臭いが溜まっているなどして、その空間が気に入らなくなっている可能性もある。それを検証するためもあって昨日30日に4つ目のトイレを購入し、元々あった一番大きいトイレ(モイがウンチの時に使っていたもの)を別のフロアに置いてみた。中身はトフカスサンド。今朝になってそこでウンチをしてくれた。やっぱりトフカスサンドやこのトイレ自体がどうしても嫌というわけではなさそうだ。ただ、そこでも勢いよくトイレから飛び出し走り去ることに変わりなく、飛び出すのが早すぎてウンチまでトイレの外に落っことしてしまった。このことからトイレ周りの場所(空間)が嫌で走り去っているということではなさそうだ。排泄後に猛ダッシュする何か別の理由がありそうだ。気になるなあ。

それから今日はこういうこともあった。今の状態で昔使っていたおからサンドにどういう反応を示すか見てみようと思い、鉱物系の砂を一旦レジ袋に出して、トイレを綺麗に消毒していたら、モイがつかつかとやって来て、何も入れていないトイレの中に入りおもむろにオシッコをしだした。プラスティックの容器には何も敷いてないので手足に少し尿を浸してしまい、それでもすっきりした様子で出ていくモイ。ひょっとしたら砂の種類がなんであれ、あのブツブツの肌触りが嫌になっているということも考えられる。
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というわけで今現在のトイレはこんな状態。手前のやつをペットシーツにしてみた。奥左は鉱物系。奥右はトフカスサンド。
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別フロアに置いた大きいトレイにはトフカスサンド。まだペットシーツのトイレではしていないけど好きになってしまったらちょっと面倒だなあ。

インスタの数日前の投稿にいただいたコメントで「トイレカフェテリア」という考えを紹介してもらった。いろんな砂を置いて気まぐれな猫が気分で選べるようにするというもの。4つあるトイレにそれぞれ別の砂を入れてしばらく様子を見るというのもあるかもしれない。あとは、まだ試したことがないシステムトイレも試すべきか。

とにかく、もし排泄を我慢しているのだとしたら、少しでも早く原因を究明してストレスを解消してあげたい。少し悪くなりかけている腎臓との因果関係も気になる。

犬猫の泌尿器系に詳しい方がいましたら是非ここかインスタなどにコメントをいただけたらうれしいです。

冒頭の動画は、昨年の今頃、仲良く連れション(ウン)するモイとウニ。数あるモイウニ動画でいっちゃん好きなやつ(自粛してインスタには未投稿)!!
(追記:ちなみにこの時モイが入っている左のトイレは今はなく、別の階の写真に写っているもっと大きいトイレに買い換えた。)

追記:先ほど23時半頃、またトイレの前で悩んでいたのでペットシーツを敷いているトイレをデリバリーしたらそこでオシッコをした。うーん、ペットシーツでしかしなくなったら片付けが手間ではあるけれど、モイの健康には代えられないからなあ。


5月22日で腎臓の部分寛解から1年になる。腎臓がエコー上で綺麗な状態になってから1年間、これを維持しているモイ。

【部分寛解までの経緯】
昨年の1月、モイのリンパ腫に最初に気づいた時、腸と腎臓に大きな黒い影があった。腸か腎臓、どちらかに原発巣があって転移したと考えられたので、がんの進行状況としてはステージ2だったことになる。「腸から腎臓に転移したものだと思いますが、もし腎臓型のリンパ腫だとしたら、この先、脳に転移する恐れもある」と近医の先生に言われ、とても不安になったのを覚えている。

その後、抗がん剤が効かず、がんが一番大きくなった3月上旬、腎臓の黒い影は一辺2cm~3cm、厚さも1.5cmほどになって、片方の腎臓に2,3個でき、それがつながって大きな塊になり腎臓をほぼ覆うほどだった。腸の黒い影はもっと大きくエコー上の定規が5cmを越えたこともある。

それが3月中旬から復調しだし、約2ヶ月後の5月22日のエコーで腎臓の影は左右とも全く確認できなくなった。これがいわゆる部分寛解。腸の方は、7月末に一旦なくなり、その後すぐ再確認され、つい最近までずっと小さな影が残っていた。

インスタで腎臓の部分寛解を速報した記事(すごくたくさんコメントをいただきました)と、
ちょうど1年前のブログ

【漫画化の続編】
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コンビニコミックス『ねこぱんち』No.141春巻猫号に掲載の「木彫り猫の息吹~はしもとみお彫刻日誌~」で先月号に続き我が家の猫との暮らしを漫画化してもらいました。ウニが我が家に来て、モイがリンパ腫になるまでの激動の1年間が描かれています。もちろん今回も赤裸々な実話。
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「治療しなければ半年…持ってくれるかどうか」
ただこの先生のセリフだけは事実とは少し違います。

ネーム(漫画の下書き状態)の段階では、このコマのセリフは「治療すればよくなります。がんばりましょう。」となっていて、そこには、同じように闘病している猫と飼い主の方にも諦めないでほしいという編集の方の思いもあったようです。

ただ、実際には先生は決して希望的なことは言わず、リンパ腫の種類や予後が書かれた紙資料を僕らに渡し「半年を目標に治療して行きましょう」と言った。最初その意味がよく分からず「半年を目標に治療とは?」と聞き返した。「抗がん剤のプロトコールが半年でワンサイクルなので、先ずはそれをやりきるところまで…」というような説明だったと思うけれど、帰宅して紙資料を読んだりネットで調べると、低分化型のリンパ腫の予後はおおよそ「無治療で2週間から10週間、治療が奏効しても半年から1年」と決して明るくないということが判り、そうか、だから先生も歯切れが悪かったんだなあと思った。悲観も楽観もせずただ現実と向き合う、それが医者だし、がんの闘病とはそういうものなんだなあと覚悟をした。

この漫画上では1コマで簡潔に表現しなくてはいけないので、「一緒にいられる時間が限られるかもしれない」と思ったことだけは折り込んでもらおうと、いろいろ相談した結果、このようなセリフになった。

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元になった妻のインスタ動画はこちら
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この我が家の物語、ありがたいことに来月号にも続き、三部作になっています。我が家の猫との暮らしが漫画で超大作になって、今まで俯瞰してみる余裕のなかった闘病生活にもなんだか一区切りがついたような気分です。是非、コンビニで「ねこぱんち」見つけてみて下さい。Amazonでも扱っているようです。そしていつかコミック本化されるとさらにうれしいなあ。
 

木曜日あたりから食欲が低下しているモイ。時間帯によっては元気だが大人しく寝ている姿をよく見るようになった気がする。隔週月曜日に自宅で投与している抗がん剤クロラムブシルだが、今週は白血球の値がかなり低く、総和は5500μLと基準値の最低ラインぎりぎりだった。ひょっとしたら副作用で今かなり白血球値が下がっていて、そのせいで元気もなく、食欲も出ていないのかもしれない。
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8月中旬からメインで食べていた腎臓用の療養食「腎ケアBPレーベル」にこのところ飽きてきたせいもあるのか、少しずつ食べなくなって、木曜以降はまったく食べていない。代わりになる「Happy Catダイエットニーレ」や「ロイヤルカナン腎臓サポート」などいくつか試してみても十分には食べてくれないので、昨夜から禁断の「オリジン6フィッシュ」をまた与えている。やはり今回もこのドライだけは食いついてくれる。問題は腎臓用ではないので高タンパクなこと。今回も下痢をしてしまうかもしれない(下痢さえしなければ、グレインフリーだし、良質の魚の脂肪を多く含んでいるので、腫瘍にはいいはずなのだけれど…)。ろくに何も食べずに痩せてしまうよりはマシかなと思い、とりあえず様子を見ながらこれを食べておいてもらおう。
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明日また通院なので、先生とも相談してみようと思う。

追記:尿の回数はずっと2回/日だったけど水曜くらいから3回になり、金曜と今日は4回。増えてるなあ。

血液検査で腎臓の調子の目安となるBUN(尿素窒素)とCRE(クレアチニン)の値を毎週のように計ってもらっているが、良くなったり悪くなったりと波がある。とくにBUNは検査直前の食事の影響を受けやすいと聞いたので、血液検査前にどのくらい食事をしなかったのか、エクセルに書き込んでみた。

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これがその表の一部

4週に一回、鎮静剤を打つため半日(12h)絶食して検査するが、やはりその日はBUNの値が比較的低く基準値内にあることが分かる。

さらによく眺めてみると、10月30日からの3週間と、11月27日からの3週間が、BUNもCREもほぼ同じような値で変動しているではないか!

これは、いま行っている4週サイクルのプロトコールとリンクしていると言えるような気もする。もう少し検証してみないと分からないけれど、少しでも公平なデータを出すために今後はなるべく直前の食事をとるタイミングを同じにするとよいのかもしれない。

あと、7月末に一度だけ行ったSDMA検査は食事の影響を受けないと言われているので、そろそろもう一度検査してみるといいのかもな。
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穴が開いたテントから足だけ出ているウニとウニを追い詰めるモイ。


春、夏、秋とずっと月曜日はこの並木道を通院している。IMG_6711
紅葉はより赤く(先週くすんで見えたのは曇り空のせいだったかも)。
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最近ますます家で調子がいいモイは「なんで病院また行くモイ?」な態度。
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【体重】一気に5.8Kg!今日はオシッコして来なかったせいもあるけど。ずっしりして毛並もいいし、見た目はホント健康体なんだけどなあ。

【超音波検査】淡い期待は今回もかなわず、やはり少しだけ厚くなった腸壁がエコーに映った。先生は「リンパ腫の治療経過としてはすごく良好」と言ってくれたが、暗にリンパ腫には本来勝ち目がないと言われているようでもあり…。

【血液検査】
  • BUN(尿素窒素)  39.6(前回 33.9)
  • CRE(クレアチニン)  2.5(前回   2.0)
2週間ぶりの血液検査。また腎臓の値が悪くなってしまった。BUNは直前の食事の影響なども出るようで毎回波があるが、CREは2.6に上昇した7月7日についで高い値になってしまった。輸液も毎日してるし、腎臓用の療養食をメインで食べてくれてるんだけどなあ。毎晩薬の後にご褒美であげる焼かつおやドライささみ(これをあげるのがパブロフ化してきて薬をすんなり受け入れてくれるようになった)がよくないのかなあ。それともクロラムブシルの腎毒性がじんわり出てきたのかな。クロラムブシルが起こす骨髄抑制などの副作用はゆっくり出て、引くのにも時間がかかるのだそう。

もうひとつ考えられる床暖房による脱水の可能性を聞いてみたら「床暖房やホットカーペット自体による脱水というよりも、そこが気持ちいいので猫は冬場はあまり水を飲みに行ったり、トイレに行ったりしなくなる。回数を減らして我慢する傾向がある。冬場に猫の膀胱結石などの尿関係のトラブルが増えるのはそのことが原因だろうと業界では言われています。なので水飲み場を増やしてみるのも手かもしれないですね。」とのこと。いろいろ勉強になる。
  • WBC(白血球総数)5900(前回 6100)
  • 分葉好中球     3068(前回 4744)
  • リンパ球      2360(前回 1073)
白血球も基準値内ではあるが、全体に低い。とくに抗がん剤投与の目安となる分葉好中球がけっこう低い(9月4日に3009の値でクロラムブシルを投与したことがあった)。今日も自宅投与用のクロラムブシル3錠をもらってきたが少し不安。副作用でぐったりしませんように。
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帰宅後、お約束のウニのキャリーチェックを経て、さきほど輸液に挟んで制吐剤セレニアを注入した。効いてくるのを待って、17時40分から抗がん剤クロラムブシルを3錠投与予定。経口投与はいつも妻の担当だけど毎回かなり緊張している。うまく飲ませられたら、その後最低2時間、確実に安心できるまでは約5時間、吐いてもらったら困るので注意して見守らなくては。2週間に一度の自宅での試練。でもモイはここから4日くらい軽度の副作用も待っている。がんばっているモイを見たら弱音は吐けない。ウニも含め家族一丸となってがんばるぞ。





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1月12日に血便に気づいて近医に駆け込んでから今日で50回目の通院(2泊3日の入退院を1として)。がんばってるなあ、モイ。今日は10回目になる免疫細胞療法のための採血がメイン目的。採血時は鎮静剤を使うので昨日の深夜1時から絶食している。お腹が空いているからか、今日は行きの車中では少しおとなし目だった。
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【体重】5.56kg  先週の後半、抗がん剤の副作用(多分)で食欲が少し落ちたので少し減ってしまった。

【超音波検査】今日も大きくは変らず。腎臓は綺麗で腸管には少しの影。5層構造がうっすら見えているのでいい傾向ではあるようだ。それにしてもなかなか無くならないなあ。

【血液検査】免疫細胞療法のための採血を利用して腎臓の値だけ診てもらった。
  • BUN(尿素窒素)  26.6(前回 40.5)
  • CRE(クレアチニン)  2.1(前回   2.4)
どちらもこの1週間でだいぶ下がってくれた。BUNは基準値内。CREは基準値を少し上回る値。前回がたまたま脱水状態だったのか、直前の食事の影響が出ていたのかもしれないとのこと(検査前の半日は食事をしない方が正確な値がとれるらしい)。いずれにせよ、どんどん悪化しているというわけではないので様子みでいいでしょうと。

鎮静下での採血のためにモイを預けいつもの街で待機。
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日が短くなってきたので迎えに行ってうちへ帰る頃には暗くなってしまった。
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50回目にして初めて夜のドライブとなったモイ。まだ鎮静から完全には覚めていなかったけれど、モイの目にはこの景色がどう映ったのだろう。
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14日(月曜日)、エコー画像に黒い影が復活しモイのリンパ腫が再燃兆候にあることが分かったけれど、もし寛解状態を維持していたとしても、まだ細胞レベルで潜んでいるかもしれない最後の腫瘍細胞に対して念押しのための抗がん剤は投薬してもらう予定でいた。もちろん血液検査で白血球の値が正常で、腎障害も極端に進んでいなければ。

その日の血液検査で腎臓の値は、BUN42.2、CRE2.2とやはり基準値を少し上回っていた。もうひと月ほどこのくらいの数値なので、腎不全がある程度進んでしまっている可能性はかなり高まった。

軟便もひと月ほど続いているので、モイの身体全体のことを考えると本当は抗がん剤はもうやめたいところだけど、もしこの黒い影が本当に「再燃」というものであれば、あまり待ってはくれないだろう。迷う間もなくこれまでのように抗がん剤の力に頼らざるをえない。

ドキソルビシンは本当はあと1回投与できるのだけど、かなり腎毒性が強く出るのでもうモイの腎臓のことを考えると難しい。前回効いてモイを一時的に寛解に導いてくれたクロラムブシルを投薬することに。

がしかし、この日はなにかとついてなくて、先生による経口投与が失敗。2度チャレンジしてもらったがどちらもモイにうまくかわされ吐き出されてしまった。側で付き添っていたがモイも「ウー」と威嚇している。

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そこで、クロラムブシルを持ち帰り自宅で飲ませることにした。クロラムブシルは錠剤でもともとそんなに強力な抗がん剤というわけでもないので、自宅で投与することも多い薬のよう。モイの今の体重5.4kgに対しては2mg錠を3.5錠(注:前回のクロラムブシル投与量を4錠と書いてましたが、3.5錠の間違いでした。表も含め訂正しておきます。)。投与の仕方には幅があるようで、適正量を2週間に一度、病院で投与するようにいっぺんに与えてもいいし、朝晩に分け2日くらいかけてあげてもいいし、1日1回で4日ほどに分けてもいいそうだ。化学療法プロトコールの中には2日に1錠のペースでコンスタントに投与し続けるものもあるそうです。



ただいくらマイルドな抗がん剤とはいえ取扱には注意が必要で、手袋着用。錠剤を割って使う場合は、必ずカプセルに入れなくてはいけない。そして、もし投与後2~3時間以内に吐き出してしまったら、嘔吐物と一緒にまた食べさせなくてはいけないのだそう。←こうなったらかなり大変そう。

処方された薬を見たら「0.5T+0.5T」「0.5T+0.5T」「0.5T+0.25T」「0.5T+0.25T」という風にカプセルに入れられていた。「0.5T+0.5T」は1錠そのままでもいいはずだが、半分に割ってカプセルに入れた方が失敗して吐き出した時のことも考え何かと安全だろうという病院の気遣いだと思う。

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さて、我が家でいつも薬を飲ませる時のフォーメーションは俺がモイを膝の上に抱っこし、妻が左手で口を開け右手で放り込む。プロナミド等でだいぶ馴れたが妻も流石に緊張するようで大きく深呼吸をしていた。病院から帰った月曜の夜に「0.5T+0.5T」、火曜の朝に「0.5T+0.5T」、夜に「0.5T+0.25T」、そして今日、水曜の朝に「0.5T+0.25T」、無事に投与できた。

投与前3時間と投与後1時間は絶食。空腹時投与とされていることと、吐き対策のこともあるのかな。投与後3時間吐かなければ胃から腸へ流れるだろうとのこと。

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実は、火曜の朝の投与から5時間20分後にモイが吐いた。直前に食べたおやつの吐き戻しのようだったし、5時間以上経っているので大丈夫ということにしたが、その嘔吐物を俺がトイレットペーパーで受け止めきれず、妻の膝にかかってしまった。「うわー」「なんか気のせいかヒリヒリする〜」と半ベソで慌ててシャワーを浴びる妻。

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鎮静中に首元の毛を剃られたモイ

自宅での抗がん剤はかなり緊張感が高まるがうまくいけばモイにとっては病院で先生にグイーっとピンセットで突っ込まれるよりストレスが少ないだろうと思いたい。

これで再寛解、目指すよー!

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血液検査で腎臓の状態の指標となっている尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)が7月以降基準値を越え上昇しているモイ。54
血液検査によるモイの腎臓の状態変遷

考えられる要因としては、
  • 腎毒性のある抗がん剤の蓄積によって少しずつ腎臓に負荷がかかってきた
  • 脱水している
  • 食餌の成分によるもの(6月中旬からフードを「オリジン6フィッシュ」にしよく食べたが、これは腎臓には良くないとされる高たんぱく。フードの原料になる肉類に含まれるクレアチニンが血液検査の結果に出てしまう事例もあるらしい)
  • あわせて強制給餌も強化したことで3週間で600g近く体重増
あたりか。

脱水に関しては自宅での皮下輸液を120ml/日にして水和状態を保ち、食餌も7/11以降はオリジンをやめ低たんぱくの療養食「腎臓サポート」にしてみたり、下痢をして食が進まないので他のものを試したりといろいろ対応してみたが、7/7より少しは改善されているものの、ずっと基準値を上回っている。

先生から「腎不全マーカーも出してみましょうか」と提案され7/24に採血し外注検査に出してもらい、その結果を一昨日の通院時に聞いた。腎不全マーカー(SDMA)は筋肉量に影響を受けてしまうクレアチニンより腎機能に特異的であることや、腎機能の75%が失われて初めて上昇しだすクレアチニン値に比べ平均40%で上昇しだすので早期発見の手がかりになる等の利点があるようです。

詳しくはこちら→IDEXX SDMA

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モイの結果は13μg/dLと一応は基準値内。

ただし、先生によると「今、毎日皮下輸液をしている状態でこの値なので、もしそれを止めたら基準値を越えてくる可能性もあります。」とのこと。おとといの血液検査でもBUN36.8、CRE2.2と依然として高かったことから、少なからず腎臓に障害が出始めていることは否めない状態のよう。

モイはまだ2歳と若いのでこんなこと信じたくないけれど、腎機能の失われた分はもう修復しないとされているので、残された腎臓がこれ以上なるべく障害を受けないように努めていかなければならない。

これからの対策としては、
  • 引き続き自宅で皮下輸液(水和状態を保ち脱水させないことはマスト)
  • 食餌の見直し(できたら低たんぱくのものに。但し食欲が落ち痩せてしまうようであればQOLの観点からその限りではない)
  • 腎毒性の高い抗がん剤(ドキソルビシンなど)はもう投与しない
  • 血管拡張剤を毎日服用する(腎障害の進行を少しでも遅くする目的で)
上の2つは日々の努力で出来る。3つ目ドキソルビシンは寛解状態にあるので、再燃などしない限りは見送る予定。4つめは薬漬けになりすぎてもよくないのでもう少し腎障害の進行を見て判断する。猫によっては腎障害の進行速度に個体差があり、進まない猫はずっと元気でいられるようだ。

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これまでのモイの血液検査、全データ


寛解のうれしい報告を受けたがリンパ球を戻した翌日だからか少しおつかれのモイ。クロラムブシルから一週間なので骨髄抑制が起きているせいかもしれない。緩い便(少し血便)もなかなか治らないし、今朝は嘔吐もした。まだまだ本調子とは言えない。



ナースウニがセーラー服に着替えてお兄ちゃんを奮起。「カ・ン・カ・イ!」




モイ、今回は大きな副作用も出ていないようでおだやかに過ごしています。

月曜日に投与したクロラムブシルは錠剤タイプの抗がん剤で比較的マイルドな効き目とされている。リンパ腫の中でも進行が遅いタイプである高分化型(ローグレード)で使用されることも多いようだ。モイは進行が速い低分化型(ハイグレード)リンパ腫なのだけれど、従来のプロトコールで使う代表的な抗がん剤、ビンクリスチンやシクロフォスファミドが効かなかったという経緯があるので、クロラムブシルの出番となっている。

抗がん剤のメカニズムについてはまだ勉強不足だけど、
  • がん細胞だけでなく正常細胞も叩いてしまう
  • 細胞分裂の激しい箇所にとくに効く
  • なので、がん細胞や骨髄や胃腸や毛根がやられてしまう
  • 正常細胞の方が回復が速いので繰り返し投薬することでがん細胞を弱らせていく
ということのようだ(にわか知識です。)



ここでふとした疑問が。

モイは1月の入院時にハイグレード(進行が速い)型と検査結果が出たわけだけれど、いくつかの山を乗り越え、なんとか治療を続けてきて、このふた月ほどは病巣は制御されたまま、大きな変化がなく、エコーで見る限りほんの少し2~3mmの黒い影がずっと残っている状態だ。

素人的に考えると細胞分裂はもう激しくないのではないか、と思ってしまうのだけど、それでも抗がん剤はそこをターゲットにしてくれるのか?抗がん剤のメカニズム的に「この黒い部分は今は大人しいけど、いつ暴れだすか分からないやつだから叩いておけ」と、ちゃんと見極めてくれるのかなあ?

先に書いたように、クロラムブシルはローグレード(進行が遅い)型で用いられることが多いということは、結果的に今のモイの病状には合っていると捉えることもできるけど、まあ多分、そんなシンプルな話ではないだろうな。

ちなみに、5月1日に最初のクロラムブシルを投与した後はヒゲが抜けるなどの副作用が出た(それまでの治療経過の中でたまたまそのタイミングで抜けたのかもしれないが)。ひょっとしたら今回も抜け毛が進んでさらにヒゲがなくなってしまうかもしれない。ああ、かわいそうなモイ。



それからこの一週間は、また少し嘔吐することが増えた。抗がん剤投与前からだから薬の副作用かどうかは分からないけれど、少し謎の吐き方(毛玉でもなく、食後の吐き戻しでもなく突然吐く)をしているのが気になるところ。



来週、月曜日は免疫細胞療法のリンパ球を戻す予定。そういえば、腎不全マーカー(SDMA)の結果もそろそろ出ているんじゃないかな。マイルドな抗がん剤クロラムブシルで副作用にはそれほど悩まされていないけれど、来週こそ病巣が完全に消えててくれてたらなあ。

祈りは続く。



 
 

 

今日で終わりにしようかな。

がん闘病に正解はない。闘病生活も言うなれば人生そのもの。どう生きるか、どう生きたいかということなので、答えがひとつなはずがない。自分で決めるしかないし、愛猫の命は一緒に暮らす家族が守るしかない。

我が子、自分の子供が自分より先に死に直面している。これ以上辛いことが世の中にあるだろうか。今年になってすぐ、そんな現実を突然突きつけられ、生活は一変した。親として何ができるのか、本当にがむしゃらに考えた。

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モイ37回目の通院。
血液検査で白血球の値はまあまあ回復して基準値内に。赤血球が少し低め。そして腎臓の状態を示す値はあまり改善されていないかった。
  • 尿素窒素(BUN)42.8 (先週48.5)
  • クレアチニン(CRE)2.1(先週1.9)

BUNは血便が治まってきたからか少し下がったが、クレアチニンがむしろまた高くなってしまった。食餌に含まれる魚系タンパク質のクレアチニンが影響しているのかもと推測し、この2週間は餌を替えてみたがそれでも基準値に戻りきらない。今食べているものもタンパク質が多めなので腎臓にはあまりよくないとは思うが、どうやらこれは腎不全になりかけている可能性が高い。

今日は血液検査のついでに「腎不全マーカー」 という外注の血液検査をお願いした。数日で結果が出るらしい。腎臓は障害を受けると治らないとされているので、もしそうだとしたらかなり辛い。


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エコーで診る病巣は相変わらず制御されたまま。腎臓は左右ともとても綺麗。回腸にあるほんの少しの黒い部分(厚さ2~3mm)も「多分ここなんですけど」と言いながら画面に定規を引く先生。良好とされる腸管の壁構造、バームクーヘンのような5層構造が続く中から一生懸命黒くつぶれた部分を探し出しているようにも見えるが、今日はその黒がうっすらとしていた。

もう前回の抗がん剤から6週間(42日間)も間が開いたにも関わらずここまで制御できているということは、「もう寛解ってことでええんちゃうん?」とまた心の中でつぶやいた。腎臓に障害が出はじめているということも考えるとこのまま休薬してしまえたらどんなに楽だろう。

ただ先生の見解はこうだ。「がん治療に正解はありませんが、あくまで僕の個人的な意見として、だいぶ間隔も開いたので、そろそろまた抗がん剤を打っておいた方が安心できます。これまでの経験上、ひとたび再燃してしまうとなかなかその後は制御するのは困難になります。今日は白血球も基準値内まで戻っているのでその点では抗がん剤投与に耐えられます。投与予定のクロラムブシル
ももちろん腎臓を経由して代謝されますが、それほど腎毒性が強い薬ではないので、ここで投与しておく方がリンパ腫にとってはいいと思います。」

うー、究極の選択を迫られ(この半年いつもだけど)、妻と顔を見合わせしばし悩んだあと、クロラムブシルを経口投与してもらった。多分これが最後の抗がん剤。(もう1回打てるドキソルビシンは腎毒性が強すぎてモイにはもう難しいかなと思っている。)


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帰路、妻の手をとるモイ

今日の選択、今日の処置が導く運命というものがあって、それがどんなものになろうともその責任を全て自分で背負ってモイと一緒にがんばっていくしかありません。もし信仰心の浅い僕の祈りが少しでも現実の力になってくれるのなら、どうかモイの体内の腫瘍よこのまま消えて大人しくしておくれ。腎臓よ奇跡的に機能を回復しておくれ。副作用も少なくこの先ずっとモイが楽しく元気に暮らせますように。

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妹のウニが悲しむような未来でありませんように。

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